第76回税理士試験体験記|専念して挑んだ3科目(簿記論・法人税法・相続税法)

プロフィール
この記事で分かること

この記事では、2026年(令和8年)に実施された第76回税理士試験について、私自身の受験体験を振り返ります。

今回受験したのは、

  • 簿記論(4回目)
  • 法人税法(2回目)
  • 相続税法(初挑戦)

の3科目です。

これまでの第73回・第74回・第75回では、仕事をしながらの受験や、科目ごとの試行錯誤などを経験してきました。

そして今回、第76回では大きく環境を変え、会計事務所を退職して受験専念という形で本試験に挑みました。

この記事では、

  • 3科目に挑戦することになった経緯
  • 受験専念を決めた理由
  • 各科目の勉強方法と戦略
  • 試験当日のリアルな様子
  • 本番での時間配分や判断
  • 試験後の自己採点
  • 各予備校のボーダーラインとの比較
  • 今回の受験を終えて感じたこと

まで、できるだけ具体的に振り返っていきます。


        1. この記事で分かること
  1. はじめに 第76回税理士試験、3科目に挑戦!
  2. 大きな環境の変化|会計事務所を退職し、受験専念へ
  3. 今回挑戦する3科目と、それぞれの学習戦略
    1. ① 簿記論|4回目の挑戦
    2. ② 法人税法|2回目のリベンジ
    3. ③ 相続税法|初挑戦
  4. いよいよ本試験!|今回は「2日目」が勝負
  5. 【1日目】4回目となる簿記論|今回は「第3問」から勝負!
    1. 第3問|まずは総合問題から
    2. 第2問|固定資産・減損会計
    3. 第1問|在外支店、そして痛恨のケアレスミス
    4. 簿記論を終えて|過去4回で一番良い手応え
  6. 法人税法 「取るべき問題を取る」
    1. 理論 まんべんなく解答することを心掛けて
    2. 計算 基礎論点を中心に解く
  7.  相続税法 気力との勝負 
    1. 理論 暗記してきた内容は書けた。しかし……
    2. 計算 基本論点を拾いながら最後まで粘る
  8. 4回目の税理士試験終了! 終わった瞬間に感じたのは「疲れ」よりも……
  9. 第76回税理士試験の自己採点結果 3科目のボーダーラインを各資格学校と比較
    1. 簿記論の自己採点
    2. 法人税法の自己採点
    3. 相続税法の自己採点
  10. 3科目の自己採点とボーダーラインを比較
  11. 3科目受験を終えて
  12. 合格発表まで
  13. 3科目を終えて|今回の受験で感じたこと
    1. 簿記論
    2. 法人税法
    3. 相続税法
  14. 1年間を振り返って|最後までやり切ったことが一番の収穫
  15. 合格発表を待ちながら
  16. 最後に|第76回税理士試験を終えて

はじめに 第76回税理士試験、3科目に挑戦!

2026年(令和8年)に実施された第76回税理士試験を受験してきました。

私にとって、今回が税理士試験への4回目の挑戦です。

これまで、

  • 第73回:簿記論・財務諸表論
  • 第74回:簿記論・消費税法
  • 第75回:簿記論・法人税法

と受験してきました。

そして第75回では、簿記論が3回目の挑戦、法人税法が初挑戦。

しかし、結果は簿記論・法人税法ともに不合格でした。

特に法人税法は自己採点で56点前後となり、合格まであと一歩というところまで来ていただけに、悔しい結果でした。

一方、簿記論については3回受験してもなかなか結果を出せず、

「このまま同じ勉強方法を続けていても、また同じ結果になるのではないか?」

という思いも強くなっていました。

そこで迎えた自分にとって4回目となる税理士試験。

今回は、

簿記論4回目
法人税法2回目
相続税法初挑戦

という、これまで以上に大きな挑戦になりました。

さらに今回は、これまでとは大きく違う環境で試験に臨むことになります。


大きな環境の変化|会計事務所を退職し、受験専念へ

今回の受験を語るうえで外せないのが、生活環境の変化です。

私はそれまで、愛知県内の会計事務所でパート・アルバイトとして1年以上お世話になっていました。

実務経験を積みながら税理士試験の勉強を続けていましたが、今回の受験では、

「3科目を同時に受験するなら、試験まで受験勉強に集中したい」

という思いが強くなりました。

そこで、3月に会計事務所を退職。

そこから8月の本試験までは、再び受験専念という環境を作りました。

収入が全くなくなるのは精神的に不安でした。

ただ、簿記論・法人税法・相続税法という3科目を同時に合格レベルまで仕上げることを考えると、
今回は思い切って勉強に集中する必要があると判断しました。

そして、もう一つ大きな理由がありました。

それは、故郷である熊本に戻ることです。

将来的には熊本で生活基盤を築いていきたいという思いがあり、試験まではこれまで勉強や仕事を頑張ってきた愛知で受験に集中し、本試験が終わったら熊本へ戻るという計画を立てていました。

こうして、今回の第76回税理士試験は、

「受験専念で挑む最後の大きな勝負」

という気持ちも持ちながらスタートしました。


今回挑戦する3科目と、それぞれの学習戦略

今回受験したのは、次の3科目です。

① 簿記論|4回目の挑戦

まずは、今回で4回目となる簿記論です。

簿記論については、これまで何度も受験してきたからこそ、自分の弱点もかなり見えていました。

特に問題だったのが、

第三問の総合問題で十分に点数を取れていないこと。

過去の試験では、第一問・第二問の個別問題から解き始めることが多く、そこで時間を使いすぎてしまいました。

その結果、

「第三問を解く時間が足りない」

という状況を何度も繰り返していました。

そこで今回は、思い切って戦略を変更。

「最初に第三問から解く」

という方法にしました。

第三問から強制的に取り掛かることで、まず総合問題を解く時間を確保。

その後、残った時間で第一問・第二問に取り掛かるという作戦で今回臨みました。

この戦略は、これまでの自分の失敗を考えるとかなり大きな方向転換でした。


② 法人税法|2回目のリベンジ

法人税法は、今回が2回目。

前回の第75回では、56点で無念の不合格。

答案を振り返ってみると、理論はある程度まんべんなく書けていた一方で、

計算では、

  • ケアレスミス
  • 主選択の失敗
  • 解答欄への記入漏れ

など、採るべき基本的な部分での失点がありました。

そこで今回は、

「難しい問題を解けるようにする」よりも、「基本的な問題を確実に取る」

ことを強く意識しました。

特に計算については個別演習を繰り返し、本番での取捨選択とケアレスミスの防止を意識して勉強しました。


③ 相続税法|初挑戦

そして今回、初めて挑戦したのが相続税法です。

相続税法を選択した理由の一つは、実務の中で相続に関する話題に触れる機会があり、

「税理士として仕事をするなら、相続税の知識は知っていて損はない」

と思ったのが大きいです。

これまでの消費税法・法人税法と同じように、ネットスクールの通信講座を利用して勉強しました。

特に意識したのが理論暗記です。

朝起きてすぐと、夜寝る前。

この1日2回の暗記を習慣にしました。

相続税法では、

  • 宅地や建物の財産評価
  • 生命保険金
  • 非上場株式
  • 相続時精算課税
  • 生前贈与加算

など、実務にもつながる論点が多く、勉強していて面白いと感じる科目でした。

一方で、他の税法と比べて似たような文章が多く、

「この論点、さっきの論点と何が違うんだ……?」

と混乱することもありました。

一つ一つの理論が長く、用語も分かりづらいものがあるため、暗記にはかなり苦戦しました。

それでも、初めて勉強する科目だったからこそ、新鮮な気持ちで取り組むことができました。


受験専念期間の勉強|1日10~12時間を目標に

会計事務所を退職してからは、基本的に税理士試験の勉強を中心とした生活になりました。

目標としていた勉強時間は、

1日10~12時間。

もちろん、毎日完璧にできたわけではありません。

それでも、タスク管理をしながら、その日にやるべきことを一つずつ消化していきました。

3科目を同時に勉強するため、

「今日はこの科目だけ」

というわけにはいきません。

理論暗記、計算演習、復習……。

やることは非常に多かったですが、試験日から逆算しながら学習を進めていきました。

また、3科目受験では体調管理も重要です。

特に2日目は法人税法と相続税法が連続するため、

「最後まで頭を動かせる状態を作る」

ことも意識していました。

なので、勉強の合間を縫って、筋トレをしたり、ラン二ングやウォーキングも日課にして

体もできるだけ動かすようにしていました。

そうすることで、気分転換にもなり、

肉体的にも精神的にも少し楽になりました。

試験の直前期には、

朝のウォーキングのときに、理論集を持っていき理論を口に出してぶつぶつ言いながら歩く

そんな日々を本番まで続けてきました。


いよいよ本試験!|今回は「2日目」が勝負

そして、いよいよ本試験です。

今回の試験日程は、

  • 1日目:簿記論(9:00~11:00)
  • 2日目:法人税法(9:00~11:00)
  • 2日目:相続税法(12:00~14:00)

という日程でした。

一日目は簿記論だけですが、

二日目は法人税法を受験した約1時間後に、すぐに相続税法。

どちらも理論と計算、どちらもボリュームが多い科目であるため、

体力的にも精神的にも、かなりハードな日になることを覚悟して臨みました。


【1日目】4回目となる簿記論|今回は「第3問」から勝負!

試験開始。

ここで、今回の簿記論最大の作戦を実行します。

第3問から解き始めました。

これまでの自分なら、第一問・第二問から取り掛かっていたところです。

しかし今回は違います。

「第三問で点数を稼ぐ」

と決めていたので、

迷わず第3問へ進みました。

第3問|まずは総合問題から

問題を見ると、前年の第75回と同じように閉鎖残高と普通預金に関する資料が与えられており、

更に、キャッシュフロー計算書に関する項目がありました。

ざっと見た感じ前年より少し難しくなったような印象もあり、

「これは大丈夫かな……」

と一瞬不安になりました。

それでも、

「ここで第一問や第二問に逃げてしまったら、これまでと同じ過ちを繰り返してしまう。」

そこで初志貫徹。

取りやすそうな固定資産や有価証券から手を付けました。

前回までの反省として、基本的な論点の復習が不十分だと感じていた自分は、

新リース会計といった新しい論点や

特殊商品売買や組織再編、製造業会計といった、受験生の多くが苦手としている論点よりも、

固定資産や有価証券、賞与引当金といった簿記論の頻出論点であり、

多くの受験生が正答してくる論点を中心に、復習を行ってきました。

今回はその成果もあり、解答欄の3分の2程度を埋めることができました。

そして、あらかじめ決めていた1時間という目安の時間がきてしまい、

ここで第三問をそこで切り上げ、第一問・第二問へ移りました。


第2問|固定資産・減損会計

第一問と第二問を見比べ、

「第二問の方が点数を取りやすそうだ」

と判断。

第2問から取り掛かりました。

第二問、小問1では、

修繕費や資本的支出、固定資産の減価償却、総合償却などが出題されました。

総合償却という古い・マイナーな論点には少し戸惑いました。

ただ、総合償却は過去に本試験で出題された論点であり、

何回か過去問で解いたことがありました。

日商簿記1級の勉強や過去問で見た記憶を必死に思い出しながら、何とか解答欄を埋めていきました。

続く小問2では減損会計の出題

減損会計は基本的な内容だったため、こちらも概ね解答することができました。


第1問|在外支店、そして痛恨のケアレスミス

残り時間は20分少々。

少し第二問の問題に時間を使ってしまい、慌てて第一問へ

第一問は在外支店の本支店会計でした。

本来なら難易度の高い論点ですが、今回は勘定科目を中心とした記号選択問題があり、

取れるところもありました。

「ここは取れる!」

と思ったところを拾いながら進めていきます。

しかし、最後で焦りが出てしまいました。

時間を気にして慌ててしまい、解答欄の場所を間違えて書いてしまいました。

さらに、

「四捨五入」と書いてあるところを「円未満切り捨て」としてしまう。

という、痛恨のケアレスミスをしてしまいました。

そして、残りは時間が足りずにそのまま試験終了。

終わった直後は、

「第三問は最低限できた」

「第二問はそこそこできた」

「第一問はやってしまった……」

という感触で、4回目の挑戦となる簿記論は終わりました。


簿記論を終えて|過去4回で一番良い手応え

今回の簿記論は、もちろん反省点もありました。

特に第一問でのケアレスミスは悔しかったです。

それでも、試験終了直後に感じたのは、

「今までとは少し違う」

という感覚でした。

何より、これまで課題だった第3問について、

「最初から第3問に取り掛かって、最後まで粘れた」

ことが大きかったです。

簿記論4回目にして、これまでで一番良い手応えを感じた試験でした。


法人税法 「取るべき問題を取る」

2日目、

まずは法人税法から試験に臨みました。

法人税法では、

理論50分・計算70分

という時間配分を目標にしていました。

この時間配分は前回の試験と同じです。


理論 まんべんなく解答することを心掛けて

第一問の理論では、

問題が大きく分けて2つの小問となっていました。

まず自分は、小問1の低額譲渡に関する問題から手を付けました。

低額譲渡では、

完全支配関係がある場合とない場合、

さらに完全支配関係があるうち、

個人による完全支配関係がある場合と、

法人による完全支配関係がある場合、

この二つの「共通点」と「相違点」について問われた出題でした。

自分は、この論点については何回も計算とリンクさせながら理論暗記をしていたので、

譲渡した資産が資産調整勘定に該当すれば、時価と帳簿価額との差額である損益は繰り延べられること

時価と対価との差額は、譲渡した側では寄付金の取り扱いとなり、
受けた側では受贈益となること


ただし、法人による完全支配関係がある場合には、
寄付金は全額損金不算入、受贈益は益金不算入となること


といった感じで答案用紙にすぐに記述していくことができました。

そのほか、資産の低額譲渡が法人の役員に対しての場合、

さらに、会社の使用人で、役員の配偶者の場合といった問題もありましたが、

役員給与や特殊関係使用人についても日頃から理論暗記をしていたので、

比較的スムーズに答案用紙にペンを走らせていくことができました。

理論暗記は常日頃から、

「一部だけを深く」ではなく、「広くまんべんなく」

という意識で理論暗記を進めていました。

そのため、本番でも必要な規定を概ね記述することができました。

小問1の理論問題を一通り記述して、次は小問2の問題へ、

小問2の問題は、

人格のない社団等、

いわゆるマンション管理組合の収益事業に関する問題が出題されました。

最初は、

「何を聞かれているんだ?」

と問題の意図を掴みきれませんでした。

また、理論で費やすことができる時間は、小問1でかなり使ってしまい、

小問2に対しては、あまり残された時間はありませんでした。

それでも、これまで勉強してきた知識から推測して

なんとか結論だけをとりあえず記述。

結果的には、自分が書いた内容がうまく当たり、白紙を回避することができました。

時間配分も、なんとか目安としていた50分で終わり、

あとの70分は計算に費やすことができました。


計算 基礎論点を中心に解く

計算では、

  • 租税公課
  • 固定資産の減価償却
  • 受取配当等の益金不算入
  • 貸倒引当金
  • 交際費
  • 繰延資産
  • リースなどの改正論点

などが出題されました。

今回、特に意識していたのが、

前年にやってしまった別表4への記入漏れを絶対に繰り返さないこと。

ここについては、解答を答案用紙に記入していることを確かめたりするなど、

答練で何回も練習してきました。

その結果、今回はきちんと答案用紙に答えを記入することができたと思います。

そのほか、基本的な論点や比較的短時間に解答できるところを、

問題の中から取捨選択して、解答していきました。

今回の計算問題では、租税公課や受取配当等の益金不算入、交際費や繰延資産といった、

基本的な論点を中心として解答することができました。

一方で、リースやフリーレントなどの改正論点については、

あまり対策していなかったため、殆どできませんでした。

ただし、ここについては、

「この問題は自分を含めて、多くの受験生ができないはず」

と割り切りました。

大切なのは、解けない問題に時間を使いすぎないこと。

今回は基本的な論点の問題を意識して解いていたため、その基本論点を中心に得点を積み上げることができました。

そして、

理論50分・計算70分

という自分で決めたペースを大きく崩すことなく、2時間を終えることができました。


 相続税法 気力との勝負 

法人税法が終わったのは午前11時。

そして、次の相続税法は午後12時から。

休憩時間は、わずか1時間程度です。

教室を移動し、栄養ドリンクを飲み、少し目を閉じて体力を回復させました。

正直、この時点でかなり疲れていました。

法人税法を2時間戦った直後。

そこからさらに、初挑戦の相続税法です。

「これはかなりキツいな……」

と思いました。

しかし、試験開始。

不思議なことに、ペンを持つと自然と手が動きました。


理論 暗記してきた内容は書けた。しかし……

理論は、

40~45分程度

を目標にしていました。

理論第1問の問1は低額譲受があった場合の贈与税の取り扱いについて、

低額譲受については、頭の中に入れていた内容をそのまま答案に書くことができました。

ところが、続く第1問の問2は

法人の株価上昇に伴って個人に利益が生じた場合の贈与税の取り扱いについて問われた問題でした。

ここで、

「あれ……何を書けばいいんだ?」

となってしまいました。

少し考えましたが思い浮かばず、

一度飛ばして、次の第2問へ。

第2問の理論の内容である、

相続時精算課税、生前贈与加算、災害特例などについては、暗記してきた成果を発揮することができました。

7~8割程度は記述できたと思います。

そして再び飛ばした第1問の問2へ。

しかし、やはり答案が浮かんできません。

時計を見ると、理論に使える時間も残り少なくなっています。

ここで、

「このまま考え続けたら、計算の時間がなくなる」

と判断。

最終的に、第1問の問2は白紙のまま切り上げました。

理論で白紙解答はできれば避けたいところでしたが、

これ以上粘っても計算に回す時間が無くなってしまっては元も子もない。

ここで時間を使い続けるよりも、計算で取れる点を取りに行く。

そう判断しました。


計算 基本論点を拾いながら最後まで粘る

計算では、相続人の人数判定は正解できました。

ただし、法定相続分でミス。

ここは他の受験生も多く間違えていた箇所だったようですが、自分としてはやはり悔しいところです。

その後、

  • 生命保険金
  • 債務控除
  • 2割加算
  • 配偶者の税額軽減

など、基本的な項目を中心に拾っていきました。

さらに、

  • 非上場株式
  • 同族会社判定
  • 類似業種比準価額
  • 純資産価額
  • 上場株式の配当

なども処理していきました。

しかし、ここでも痛恨のミス。

宅地評価で、問題文に書かれていた小数点の指示を見落としてしまいました。

「そこ、ちゃんと読んでおけば……」

という悔しさが残ります。

それでも、最後の最後までペンを走らせ続けました。

とにかく今の自分ができる最大限を出し切って、

試験終了の合図がくるまで、問題と向き合いました。

そして、2時間が経過して、はじめての相続税法は終了。

2日間にわたる第76回税理士試験が終了しました。


4回目の税理士試験終了! 終わった瞬間に感じたのは「疲れ」よりも……

すべての試験を終えた瞬間。

もちろん、かなり疲れていました。

ただ、それ以上に感じたのが、

「終わった……!」

という解放感と達成感でした。

今回は3科目。

しかも、会計事務所を退職して受験専念という環境を作り、毎日10~12時間の勉強を続けてきました。

もちろん、

「もっとできたのではないか」

と思う部分はあります。

ケアレスミスもありました。

白紙にしてしまった問題もありました。

それでも、

「やれることはやった」

この1年間を最後まで走り切ったことという達成感がありました。


第76回税理士試験の自己採点結果 3科目のボーダーラインを各資格学校と比較

第76回税理士試験が終わり、後日各資格学校から解答速報や合格ボーダーラインが発表されました。

試験終了後、各資格学校の解答速報をもとに自己採点を行いました。

ただ、税理士試験の自己採点は、資格学校によって予想配点や採点基準が異なるため、同じ答案でも点数に差が出ます。

そこで今回は、これまでの税理士試験体験記と同じように、

ネットスクール・資格の大原・TACの3校について、それぞれの自己採点結果と合格ボーダーラインを比較してみたいと思います。

なお、理論については、採点に迷う部分については甘く見積もらず、厳しめに採点しています。

そのため、実際の採点では自己採点より多少変動する可能性もあります。


簿記論の自己採点

まずは簿記論です。

簿記論は今回で4回目の受験となります。

過去3回の受験でも苦戦してきた科目ですが、今回こそは何とか結果を出したいと思い、試験に臨みました。

各資格学校の解答速報をもとに自己採点した結果は、以下のようになりました。

資格学校第一問第二問第三問合計
ネットスクール7点18点24点49点
資格の大原7点18点25点50点
TAC7点19点28点54点

3校を比較すると、49~54点という結果になりました。

そして、それぞれの資格学校が予想するボーダーラインは、

資格学校ボーダーライン自己採点ボーダーとの差
ネットスクール58点49点-9点
資格の大原51点50点-1点
TAC54点54点±0点

となっています。

ネットスクールのボーダーには届きませんでしたが、大原ではあと1点、TACではボーダーライン上という結果でした。

資格学校によって予想配点が異なるため、自己採点にも5点の差が出ています。

簿記論については、

正直なところ、現時点では厳しいと感じています。

ただ、TACの採点ではボーダーラインに届いているため、

完全に可能性がなくなったとは言い切れないというのが、現在の率直な感想です。


法人税法の自己採点

続いて法人税法です。

法人税法は今回で2回目の受験となります。

前回の第75回では、合格まであと一歩というところまで来ていたため、今回はリベンジを目指して受験しました。

今回の自己採点結果は以下のとおりです。

資格学校第一問(理論)第二問(計算)合計
ネットスクール30~32点28~30点58~62点
資格の大原28~30点27~29点55~59点
TAC32~34点28~30点60~64点

法人税法は資格学校によって採点結果にかなり差が出ました。

自己採点の範囲としては、55~64点です。

各資格学校のボーダーラインと比較すると、

資格学校ボーダーライン自己採点ボーダーとの関係
ネットスクール62~72点58~62点下限では届かず、上限で到達
資格の大原57点55~59点ボーダーをまたぐ
TAC60点60~64点ボーダー以上

という結果になりました。

法人税法については、簿記論よりも手応えがあります。

特にTACでは、自己採点の最低点でも60点となっており、ボーダーラインと同じ点数です。

大原でも55~59点なので、採点結果によってはボーダーラインを超えています。

一方、ネットスクールではボーダーラインが62~72点と高めに設定されているため、自己採点の上限である62点でようやく最低ラインに届くという状況です。

したがって法人税法については、

「合格圏に入っている可能性は十分あるものの、まだ安心できる点数ではない」

というのが現在の自己評価です。


相続税法の自己採点

そして、今回初めて受験したのが相続税法です。

相続税法は今回が初挑戦でした。

簿記論・法人税法とは違い、初めて本試験で戦う科目だったため、試験前からかなり不安がありました。

それでも、本試験では最後まで答案を作り切ることを意識して臨みました。

自己採点の結果は以下のとおりです。

資格学校第一問(理論)第二問(計算)合計
ネットスクール32~34点34~36点66~70点
資格の大原31~33点34~36点65~69点
TAC33~35点34~36点67~71点

自己採点の範囲としては、65~71点となりました。

各資格学校のボーダーラインと比較すると、

資格学校ボーダーライン自己採点ボーダーとの関係
ネットスクール70点66~70点上限で到達
資格の大原70点65~69点あと1~5点
TAC67点67~71点ボーダー以上

という結果です。

相続税法については、自己採点の最低点では65点ですが、最高点では71点となっています。

特にTACの採点では、最低点でも67点となっており、TACが予想するボーダーラインと同じ点数です。

ネットスクールについても、自己採点の上限である70点まで取れていれば、ボーダーラインに届きます。

大原では自己採点の上限が69点となっているため、現時点ではボーダーラインに1点届かない計算です。

ただし、今回の理論については、採点に迷った部分を甘く採点せず、厳しめに自己採点しています。

そのため、実際の採点で部分点などが加われば、自己採点より点数が上がる可能性もあります。

初挑戦だったことを考えると、相続税法については、結果が出るまで期待して待ちたいと思います。


3科目の自己採点とボーダーラインを比較

ここまでの結果を、3科目まとめてみます。

科目自己採点ネットスクール大原TAC
簿記論49~54点58点51点54点
法人税法55~64点62~72点57点60点
相続税法65~71点70点70点67点

※各資格学校のボーダーラインは、第76回税理士試験に関する各校の解答速報・講評等をもとにしています。各校の予想配点・ボーダーラインは、それぞれの独自分析によるものであり、実際の合否を保証するものではありません。

3科目を並べてみると、それぞれ違った状況になっていることが分かります。



3科目受験を終えて

今回の第76回税理士試験は、私にとって大きな挑戦でした。

簿記論は4回目。
法人税法は2回目。
そして相続税法は初挑戦。

3科目を同時に受験するということで、試験前はかなり不安もありました。

特に税法2科目については、理論暗記と計算の両方を仕上げ、3科目を並行して合格レベルにまでもっていく必要がありました。

それでも、こうして自己採点をしてみると、少なくとも法人税法と相続税法については、合格の可能性があるところまで持っていくことができたのではないかと思っています。

もちろん、ボーダーラインはあくまでも予想です。

実際の合否は、最終的な採点や合格基準によって決まります。

だからこそ、今の段階では「合格した」「落ちた」と決めつけることはできません。

あとは、結果が出るまで待つしかありません。


合格発表まで

今回の自己採点を終えて、ひとまず第76回税理士試験については一区切りです。

これまでの受験では、試験が終わってから合格発表までの期間まで、自己採点の点数を何度も見返したり、他の受験生の情報を調べたりしていました。

今回も、おそらく同じようなことをしてしまうと思います(笑)。

ただ、自己採点だけでは分からない部分もあります。

特に今回は3つの資格学校で採点結果やボーダーラインに差が出ているため、実際に合格発表を迎えるまでは何とも言えません。

果たして、

簿記論4回目の挑戦はどうなるのか。

法人税法のリベンジは成功するのか。

そして、

初めて挑戦した相続税法は合格できるのか。

結果が分かるのは、まだ少し先です。

それまでは、今回の試験勉強を振り返りながら、これからのことについても少しずつ考えていきたいと思います。

第76回税理士試験。

3科目の挑戦を終え、あとは結果を待つのみです。


3科目を終えて|今回の受験で感じたこと

今回の第76回税理士試験では、3科目それぞれに違った課題がありました。

簿記論

4回目の挑戦となりましたが、今回は初めて、

「第3問を最初に解く」

という大きな戦略変更をしました。

ケアレスミスはあったものの、これまで課題だった第3問で粘ることができました。

「今までと同じやり方ではなく、自分の失敗を分析して戦い方を変える」

ということの大切さを実感しました。

法人税法

第75回での不合格を受けて、

今回は計算のケアレスミスや取捨選択を重点的に見直しました。

特に、

「取るべき問題を確実に取る」

という意識で本番に臨めたことは大きかったです。

前年にやってしまった別表4の記入漏れも、今回は防ぐことができました。

相続税法

初挑戦だった相続税法は、非常に難しい科目でした。

理論暗記には苦戦しましたが、財産評価など実務にもつながる論点が多く、勉強そのものは非常に興味深かったです。

一方、本番では白紙回答や宅地評価でのケアレスミスなど、悔しい部分も残りました。

初挑戦だからこそ見えた課題も多くありました。


1年間を振り返って|最後までやり切ったことが一番の収穫

今回の受験では、会計事務所を退職し、試験まで受験専念という環境を作りました。

そして、毎日10~12時間を目標に勉強を続けました。

3科目を同時に勉強する中では、

「今日はもう勉強したくない」

と思う日もありました。

思うように問題が解けない日もありました。

それでも、タスクを一つずつ消化していき、本試験の日まで勉強を続けることができました。

今回、自分にとって一番大きかったのは、

「最後までやり切った」

という経験だったのかもしれません。

税理士試験は、もちろん合格することが一番の目的です。

ただ、結果だけではなく、

「自分で決めたことを最後まで継続できた」

ということについては、今後の自分にとっても大きな財産になると思っています。


合格発表を待ちながら

試験が終わった今は、11月末の合格発表を待つだけです。

自己採点を見る限り、科目によってはボーダーライン付近。

合格しているかどうかは、今の段階では分かりません。

だからこそ、今は結果をあれこれ考えすぎるより、

「まずは第76回税理士試験を最後まで走り切った」

ということを大切にしたいと思っています。

そして今回の受験を終えたことで、これからの生活についても考える時期に入ってきました。

故郷である熊本へ戻り、新しい生活を始めること。

そして、今後の仕事と税理士試験をどう両立していくのか。

今回の受験を一つの区切りとして、これからのことも少しずつ考えていきたいと思います。


最後に|第76回税理士試験を終えて

第73回から始まった私の税理士試験への挑戦も、今回で第76回。

簿記論は4回目。

法人税法は2回目。

そして、相続税法は初挑戦。

振り返ってみると、毎回うまくいったわけではありません。

不合格になったり、あと一歩届かなかったり、試験本番で悔しいミスをしたり。

それでも、そのたびに原因を考えて、次の試験に向けて勉強方法を変えてきました。

今回も、完璧な試験だったわけではありません。

それでも、

「これまでの失敗を踏まえて、自分なりに戦略を立て、最後までやり切った」

ということについては、胸を張っていいのではないかと思っています。

果たして、第76回税理士試験の結果はどうなるのか。

その答えが分かるのは、もう少し先です。

まずは今、ここまで応援してくださった方々に感謝したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

第76回税理士試験、受験された皆さん、本当にお疲れさまでした!

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